世界一わかりやすい税金講座
■まえがき
私の書いた「世界一わかりやすい」シリーズが好評につき、税金についても記事化してみたいと思います。
マージャンについては、1998年に公開しましたが、様々なところで真似され、サイトや書籍化で内容や論理展開の順序がそのままパクられるということが起っています。
では、始めます。
日本は、基本的には累進課税です。
累進課税方式とは、金いっぱい稼いでいる奴からは税金たくさん取ろうぜ。金稼いでいない貧乏人からは税金あまり取るの止めとこうぜ、って方式です。
なんでそうなってるのかは知りません。でも、日本は基本的にこの累進課税でやってるんです。
まだ日本に橋も道路もインターネットも水道も電気もなんのインフラもなかった時代を想像してみて下さい。
何も公共事業もない原始時代。そんな時代に、たった一人の人間が他の人間の何十倍も何百倍も何千倍も富を得ることが可能だったでしょうか?
いいえ、限界があったはずです。ここにはあまり貧富の差がありませんでした。
しかし、先人達が築いてくれたシステムやインフラを上手く利用することで、他者の何十倍も何百倍もの富を効率的に得ることができるわけです。
ですから、「おいお前。そんなに金もってるが、俺たちの先人達が築いてくれたシステムを無料で使ってるじゃねえかよ!!都合のいい話だ!それならその分税金払えや!
たとえばだ、みんなで利用するって作った橋を、お前一人で何十倍も会社として利用しているよな。会社の車があの橋に一日何回往復するよ?橋だって傷むし修繕が必要だ。一回も利用したことがない人もいるなかで、お前だけ橋を何度も何度も利用していて会社の収入を得ているのに、税率が同じなんて不公平だろ。だからお前はもっと税金払えよ!」
ってなるのが心情なわけです。これが累進課税の考え方ですね。
また逆に、この累進課税というのは、考え方にもよりますが、
「プライベートを犠牲にしてとにかく金を稼ぐんだ、と金を稼ぎまくっても税金で取られる割合が多くなるし、逆に、
プライベート優先!あくせく働いてもアホらしいからさっさと定時で帰って家でゲームしたり女遊びしたりしよっ〜〜っと。なんて考えてテキトーに働いて収入の低い人からは、あまり税金取るのやめとこうね」
って方針であるとも言えるわけです。
まあ、とにかく、なぜ累進課税でやっているのかはわかりませんが、日本は基本的にはこれでやってるんです。
だから、日本に生まれたからには、何事もほどほどに。
プライベートを犠牲にしてあくせく働いたところで、税金が高くなるわけですから、
「これ以上稼いでも税金で持って行かれるだけだから、今日はもうこれ以上働くのやめとこっと」
と考える人も中にはいるわけです。実際に歯医者さんでもそういう人が少なくないと聞きました。
逆に、毎日遊びほうけていても効率が悪いですね。どうしてもダラダラとしてしまいますから、生活にもメリハリがなくなってしまいます。
毎日、生き生きと過ごすためには、規則正しい生活くらいはしたいものです。だからこそ、毎日
朝起きて軽く仕事に行くくらいのことは、最低限、人はしたほうがよいのかもしれません。
とにかく、日本は累進課税なんだ!このことは最初に知っておいてください。
■用語とまとめ
「手取り年収」とは・・・「手取り」とも言い、給与などから税金その他を差し引いた金額のこと。
「年収」とは・・・1年間の総支給額のこと。税金などが引かれる前の金額を指している。
1月1日〜12月31日の1年間で会社から支払われた給与や各種手当、時間外手当などの税金が引かれる前の金額のことで、総支給額と呼ばれます。
会社から支払われるすべての収入のことで、「額面」とも呼ばれます。
1年間を通して受け取った給与収入の合計が「年収」となります。
「所得」とは・・・収入から必要経費を引いた金額のこと。
「課税所得」とは・・・税金がかけられる所得のこと。
「社会保険」とは・・・「医療保険(健康保険)」「年金保険(厚生年金保険など)」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の5つを指す。これらは、このうち、労働保険以外は、給与から、保険料が控除されます。
ちなみに、 労働保険にあたる労災保険の保険料は、事業主のみが負担し、1年分をまとめて支払うため、従業員に負担の義務はありません。
このうち、医療保険と年金保険、介護保険は、加入年齢に達したときに、必ず加入する義務があります。
他にも、会社員が加入する「健康保険」「厚生年金」「雇用保険」「労災保険」をまとめて「被用者保険」、
自営業者などが加入する「国民健康保険」「国民年金」をまとめて「一般国民保険」と呼ぶことがあります。
https://hoken-all.co.jp/hoken/social/
(手取り)=((年収)−[課税所得((年収)−(社会保険料(年金、健康保険))}]×税率)−市民税
所得税・・・所得にかかってくる税金
所得税の種類 | 総合課税 | 分離課税 | ||
税率 | 累進課税 | 利益の20%(所得税(国税)15%、住民税(地方税)5%(※ただし退職所得は超過累進課税) | ||
説明 | 各種の所得金額をひとまとめにして 税金を計算する。 |
分離して税額を計算する。 | ||
確定申告 年末調整 |
申告分離課税 | 源泉分離課税(確定申告不要) | ||
自営業など、確定申告で本人が申告する。 | サラリーマンは会社が申告してくれている。源泉徴収といい、年末調整で多少返ってくる。 | 確定申告で本人が申告する。 | 源泉徴収により自動的に納付される。(確定申告不要) | |
所得の種類 | 次の8種類となります。 ●利子所得(源泉分離課税に該当しないもの) ●配当所得(源泉分離課税に該当しないもの) ●不動産所得 ●事業所得 ●給与所得 ●譲渡所得(株式・建物・土地を除くもの) ●一時所得 ●雑所得 |
・株式投資(譲渡所得) ・先物取引 ・オプション取引 ・CDF取引 ・FX取引 金融商品として認められたもの(株や国内FX) ・退職所得 ・山林所得 |
預貯金の利子 | |
・海外FX ・海外バイナリーオプション |
・国内FX ・国内バイナリーオプション |
|||
申告 | 給与所得以外に確定申告が必要なのは20万円以上 | |||
期間 | その年の 1月1日〜12月31日までのものを 翌年の2月16日から3月16日までの間に、自ら確定申告をする。 |
不要 | ||
扱い | 所得扱い | 所得扱い | 確定申告不要(してはいけない)、所得ではない扱い | |
■所得税の税率と早見表(平成27年以降)
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超〜330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超〜695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超〜900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超〜 | 45% | 4,796,000円 |
たとえば、課税所得が200万円の場合、200万円のうち、195万円までは97500円(5%)、残りの5万円について、税率10%とられるということです。
これを簡単にしたのが、200万円に10%をかけた金額を出して、控除額である97500円を引けば一緒だよね、って意味です。
課税される所得金額:500万円の場合
※平成25年(2013年)から令和19年(2037年)までは、上記の所得税に加えて、復興特別所得税(所得税額の2.1%)が発生します。
■用語説明、基礎知識編
○源泉・・・(支払い前の段階で)支払い側が徴収して納付するという意味
○証券会社では、今年の売却損来年以降の売却益を損益通算してくれません。(1年間の取引に対しては、損益通算してくれますが。)
仮に今年100万円の売却損があり、来年120万円の売却益があった場合、今年の売却損を来年確定申告し、来年の売却益を再来年することにより、今年の売却損分を損益通算することが出来ます。
確定申告で繰り越す場合は その間 確定申告を継続しないといけません
今年マイナスで 来年取引なしでも 確定申告しマイナス分を引き継ぐ必要があります。(税金の過不足に関係なくても申告します。)
○マイナンバー制度
マイナンバー制度により、収入はガラス張りです。7年間さかのぼって追徴課税があります。税金は破産の対象外です。
○年間20万円の副業収入を超えなければ申告しなくても良い。ただし住民税に関しては別。
住民税は役所の管轄。所得税は税務署の管轄。だから、住民税はかかってくる。
つまり、税務署に対して確定申告はしなくてもよいのだけれども、
役所レベルには申告が必要。20万円以下でも必要。
○日本株式を特定口座源泉徴収ありでやってて 年間利益がマイナスの時 どうなるか
1社で取引の場合、
証券会社内で損益通算しその結果マイナスの場合 そのままにしておいてもOKです。
また配当金を株式数比例配当方式にしておいて 証券口座で受け取るようにしておけば
これも損益通算してくれますから 配当金で源泉徴収されていても その証券会社でマイナスになっていれば
証券会社で損益通算してくれますから 配当金の源泉徴収分も戻ります。
特定口座の特徴としてもうひとつは 損失の繰り越しができるところです。
3年間繰り越せますので 今年マイナスでも翌年儲けが出た場合
複数年で損益通算できます。
○国民健康保険は前年度の所得によって金額が決まる。
○仮想通貨の税金について国税より正式にアナウンスされたのは、2017年9月10日
○円とjpyどちらもフィアットですか?
Fiat MoneyやFiat Currencyの略語で、法定貨幣(法定紙幣)のことを指します。
法定貨幣とは日本円(JPY)や米国ドル(USD)など国が発行しているお金のこと
○医療費控除を年末にする場合、
年間に医療費が世帯全体で10万円を超えたら戻ってくる。
ここに関しては申告が必要。ここでも税務署に申告が必要。
○歯医者などにいっても自由診療では控除の対象にならない。
保険の診療は10万円をこえたら全て戻ってくる。交通費も。
また、風邪を引いて風邪薬を買っても医療費に含まれる。
人間ドックを受けて病気が見つかった場合は、健康診断費用も医療費に含まれる。コレも含めて申告が必要。
○確定申告について
会社員は確定申告はしない。会社が申告してくれている。
会社員は毎月給与から天引きされて、源泉徴収されている。
それが年末調整という形で戻ってくる。多めに徴収されているから。
保険の通知とかを持って行くと還付される。これは還付と言うより預けている金が返ってきているだけ。
通常なら会社が税務署に給与所得を申告する。
それで税金が決まるので所得税はそこで払う。税務署から区役所に通知が行く。
個人は自分で税務署に申告に行く。これを3月15日までに納税する。
のちのち区役所から住民税の通知が来るからコンビニなどで払う。
これをちゃんとやれば「給与所得」からしか税金が引かれないようになる。
会社員の場合は翌年の給与から払う。
住民税は前年の所得に対して税率が決まるから翌年に支払う。
何年か前は自宅に通知が来ていた。
普通徴収にすれば会社にばれない。源泉徴収されないように、確定申告用紙に○をする。
自分で支払うということ。
ただし、役所は面倒だから無視して会社に通知を出したりする。
自分の住んでいる役所の税務課に電話すればいい。
■Q&A
Question | Answer | |
1 | 株トレードって特定口座(源泉徴収あり)にしておけば、年間100回も1000回も10000回もトレードしても、一切、税金関係の手続きのことは心配せずによいのでしょうか?証券会社が勝手にやってくれるんですよね? |
はいそうです。 しかし、損失が出た場合は、 @そのまま何にもしない。 A損失を確定申告して損失を繰越す。 のどちらかを選択します。 |
2 | H30年 +100万円 H31年 −1000万円 H32年 +500万円 H33年 +700万円 H34年 −200万円 |
H30年は+ですから何にもしません。 H31年はーなのでマイナス分を確定申告します。 1,000万円の損失繰越。 H32年+500万を確定申告します。源泉徴収額100万も申告。 前年(H31年)の?1,000万と+500万を損益通算してー500万。 株の課税所得は0円になり、繰越損失はー500万に減る。 株の課税所得は0円なので税も0円。 しかし100万円、源泉徴収されているので還付される。 (正確には税務署から75万、市役所等からは25万) つまり、来年度以降の確定申告に−500万円として残る。 H33年は+700万を確定申告します。源泉徴収税額140万も申告。 前年(H32年)の繰越損失ー500万と+700万を損益通算して +200万の課税所得に減ります。 200万の税は40万。 +700万で源泉徴収された額140万から本年課税分の40万を差し 引いて100万が還付される。 繰越損失は全部使い切ったので、繰越損失は0となる。 H34年はー200万を確定申告して損失を繰越す。 この繰越損失は3年間有効なので、繰越額が0になるまで3年間は 確定申告をしなければならない。(義務ではなく任意) 無申告の年があると失効する。 |
3 | 確定申告について質問です。株取引についてです。 2019年 損益−90万円 2020年 損益+100万円 すると、+10万円分について税金がかかってくるわけですよね? 実際の証券口座では、源泉徴収あり、特定口座としているため、 2020年の+100万円から既に引かれているわけですよね? これを+100万円からではなく+10万円から引いてもらうことにするには、 どういう手続きをとれば良いのですか? |
→(特定口座の損益通算) 損益通算はその年度の1月〜12月の取引につきその都度 口座内で行います。→年単位 (損失の繰越申告) 2019年度分▲90万円分の申告をする (2020年度) 口座内においては+100万の相殺相手がいない。よって差額10万円の申告をする。 |
→>よって差額10万円の申告をする。 でも「特定口座の源泉徴収あり」にしてあるので、証券会社からは勝手に100万円分に対しての税金がすでに支払われているわけですよね? これはどうやって取り戻すのですか? |
→確定申告は其々の情報を清算すると言う機能があります。 具体的に言うと次の様になります。 @2020年分の所得額を計算する(100万儲けた。でも繰越損失▲90万があった。よって10万の所得だ) A@(10万)に見合う税額を算出する。 B源泉徴収税額と比較する。(ところで既に納税している税金はなかったかな。そうだ、100万の譲渡益に係る税金があった) CA-B=マイナスになったぞ。(これが還付金) |
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→なるほど。ということは、確定申告書にすべて書けばあとは還付金がくるわけですね??? あと繰越損失90万円というのは2021年にする2020年分の確定申告時にどうやって知らせるんですか?税務署に。税務署に控えがあるんでしょうか?だからそれを信じて書き込めばいいんですか?それとも2020に損失の確定申告したコピーを提出するのですか? |
→@2019年度分の申告で株の譲渡損が出たと記載する。(翌年に繰越控除をする為であり、この申告をしないとその繰越控除の権利を喪う。よって赤字であっても翌年以降の為に申告をする) A2020年度の申告では、前年の申告書(@)のその損失額を転記する。(税務署も@のデータを有している) 転記はそれ専用の書類があるから、それを使用する。 |
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4 | 2019年、株はマイナスです。 一方で、「特定口座、源泉徴収あり」で取引をしています。 で、2019年に源泉徴収はされているのでしょうか?それともマイナスだからされていないのでしょうか? というのは、2019年の前半はプラス、後半はそれを超えるマイナスでしたので、トータルでマイナスなのです。 プラスの部分ですでに税金をとられちゃったりしていますか? |
→源泉徴収特定口座の内部では、取引の都度、損益を相殺し、それに連動して税金も精算されます。よって、結局マイナスでその年が終了した場合すべての源泉税は口座に戻っています。 證券会社からの年間取引報告書の源泉徴収税額(所得税)の欄及び 株式譲渡等所得割額(住民税)の欄はそれぞゼロ表示となっているはずです。 |
金・プラチナ取引の税金について教えてください。 | 金・プラチナ・銀を売却した場合、譲渡所得となり、総合課税の対象として確定申告が必要となります。 なお、保有期間により課税金額が異なります。 譲渡所得の計算方法は以下のとおりです。 ■保有期間5年以内 短期譲渡所得=売却価格−(取得価格+譲渡費用)−特別控除50万円 ■保有期間5年超 長期譲渡所得={売却価格−(取得価格+譲渡費用)−特別控除50万円}÷2 ※金、プラチナにつきましては1回の売却により200 万円を超える譲渡代金を受取った場合は、支払調書が税務署に提出されます。(個人のお客さま) 税務上のご相談・助言や見解等は、税理士等の専門家や所轄の税務署にご確認ください。また、最終的な判断および決定は、お客さまご自身の責任でお願いいたします。 |
日本国内の株式取引で利益が出た場合、**原則として特定口座(源泉徴収あり)**を利用していれば、証券会社が税金を自動的に徴収してくれるため、確定申告は不要です。
■確定申告で準備するもの
〔準備するもの〕
@「(特定口座)年間取引報告書」(SBIはHPから印刷できる。)(場所:SBI証券では、HPから口座管理→電子交付書面→運用報告書→閲覧→1月16日前後に「特定年間取引報告書」電子交付のお知らせに通知が来ている。⇒保存・印刷が出来る)
A印鑑(と言われているが、2021年の申告時は持参したけど不要だった。)
B源泉徴収票
Cマイナンバー番号のわかる紙
D身分証明書
E振り込み(還付)される銀行の口座(通帳かカード《口座番号のわかるもの》)(還付される場合)
【メモ】
2019年 株で88万円?の損失→確定申告済み
2020年 株で100万円の損失→確定申告済み。
来年度以降自分で確定申告する場合。
なんとなくできそうだった。
まず、源泉徴収票と年間取引報告書、この2つさえあれば、ここにかかれている数字を入力していくだけ。
一カ所だけ、税務署職員でも間違えたのが、Q納付税額R還付税額 このあたり。
■申告は「普通徴収」で。
「一般口座」や「特定口座(源泉徴収なし)」を利用していて、年間20万円以上の利益が出た場合には、自分で確定申告をして納税する必要があります。ここでひとつポイントがあります。確定申告をするときは、確定申告書第二表「住民税に関する事項」の「給与所得・公的年金等に係る所得以外の住民税の徴収方法」で「自分で納付(普通徴収)」を必ず選択しましょう。こうすることで、給与所得にかかる住民税は「給与天引き」、株の利益にかかる税金は「自分で納付」と分けて納めることができます。これなら株をやっていることを会社に知られることはありません。
■会社の経理がやっている内容
@会社が給料を社員に支払う(所得税、住民税、(広い意味での)社会保険料を引いて給料を払う)
↓
Aその支払った金額を会社は
・「地方自治体(社員の居住する市町村)」に「給与支払い報告書=源泉徴収票と同じもの」で申告する。同時に、住民税を支払う。
・「給与支払い事務所の所在地を管轄する税務署」には、会社は、毎月、所得税を支払う。(月末に健康保険料、厚生年金保険料は引き落としがかかる。雇用保険料は年に1回の納付なので、それまで預かり。毎月これの繰り返し。)
↓
B各自治体からは、5〜6月頃、各人の「住民税決定通知書」が来る。つまり、給与支払い報告書を受けた市区町村は、約3〜4カ月かけて全員の住民税を計算し、特別徴収の人は会社へ、普通徴収の人は自宅へ、決定通知書と納付書を送ります。
この間に確定申告の期日が来て、確定申告した人は税務署から市町村へ回付されますので、この人達の計算のし直しもやります。
↓
Cその通知を元に、
・「特別徴収」ならば住民税を会社が社員の代わりに支払う。6月から翌年5月までの12回に分けて、住民税が毎月の給与から天引きされています。
・同時に、会社員が3/16日までに確定申告をしており、市民税を「普通徴収」にしている場合は、社員の自宅の住所に【も】送付される。普通徴収は6月、8月、10月、1月の年に4回です。
(※ 確定申告した人が普通徴収を希望したとしても、本業の給与もろとも全額を普通徴収にできるわけではありません。副業が給与以外の場合、その分だけを普通徴収にできるということです。会社が特別徴収で給与支払報告書を出した社員は、基本全員(非課税の人を除いて)、会社に送られてきますから。それとは別に、自宅にも届く人がいる。ということです。)(つまり、給与は特別徴収のみ。選択できない。)
↓
D年末調整
各人から提出された資料を基に、会社は年末調整をする。
従業員には「源泉徴収票」を渡す。従業員が翌年1月1日に住所がある自治体に「源泉徴収票」と内容が同じ「給与支払報告書」を提出する。(その時、「普通徴収」にする人は、どうして、普通徴収にするのか理由を書かされる。)
↓
E「法定調書」を所轄の税務署に提出(法人があるところの税務署にまとめて)
↓
F2月 給料以外に収入がある人は「確定申告」をする。
「確定申告」は「住民税」の申告も兼ねている。
副業が給与所得の場合は、「年末調整未済」の「給与支払報告書」が自治体に行っているので、自治体で収入を合算して住民税を計算し、本業の方に徴収するよう通知が来る。
■(例)年収700万円の人が支払う税金と手取りは?
1.厚生年金保険料700×17.3%=121万円 2.健康保険料:700×9.15%=64.05万円 これらの社会保険料を合計すると、約181.5万円になります。(雇用保険料は無視)・・・(☆1) 3.給与所得控除180万円 4.基礎控除48万円・・・(☆2) 課税所得=700万ー(180万−48万−185.1万)=286.9万 所得税=286.9万×10%−97,500=18万9,400円・・・(☆3) 復興特別所得税=18万9,400×2.1%=3,977円 住民税=294,700(±1,500自治体で違いあり)・・・(☆4) 手取り=700万円-(185.1万+18.94万+0.3977円+29万4700)≒466万円 |
(☆2)について
基礎控除とは、所得が2,500万円以下の人が受けられる所得控除で、すべての納税者が無条件に差し引ける人的控除のひとつです。基礎控除額は、基本的に48万円で、合計所得金額が2400万円以下なら満額の控除が受けられます
(☆3)について
■住民税について
住民税は、都道府県や市区町村が徴収する税金で、収入がある人にかかります。課税所得の10%が税率です
住民税には、所得金額にかかわらず定額で課税される均等割と前年の所得金額に応じて課税される所得割があります
均等割は、所得金額にかかわらず定額で課税されます。道府県民税は1500円(標準税率)、市町村民税3500円(標準税率)です。平成26年度から令和5年度までの10年間は、標準税率の特例により道府県民税・市町村民税の均等割の税率(標準税率)にそれぞれ500円が加算されています。
所得割は、その年の所得を基に計算する所得税とは異なり、前年の所得を基に計算されるという点がポイントです。住民税の所得割の税率は、原則として10%です(道府県民税4%、市町村民税6%)。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10221220225
セミナー費用は過去のものでもよいの?その年限り? |
セミナー費用をFXの経費として計上する際、基本的にはその年に発生したものしか経費として認められません。 理由
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